節分には恵方巻きや豆などの行事食が有名ですよね。
実は、この2つ以外にも節分に食べると縁起がいいとされる食べ物があるんです。
身近に手に入る食材がほとんどなので、用意しやすいですよ。
縁起物を身体に入れて、運も身体もピカピカにしてみてはいかがでしょうか。
節分にまつわる食べ物のお話、始めていきますね。
節分に食べる意味はどこから?
昔は立春が正月節(旧暦12月後半から1月前半)であり、新しい年の始まりとされていました。
立春を新年または元旦とすると、2月3日の節分は、旧暦は大晦日にあたるんです。
新しい年を迎えるにあたり、縁起物とされる食べ物を体内に取り入れることで、災いやけがれを払い落し、たくさんの福を得ようとしたんですね。
豆まきも同様の理由で行われてきたんですよ。
季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると考えられており、それを追い払うための悪霊ばらい行事が節分の成り立ちです。
昔は災いや悪いこと=鬼の仕業と思われてきたので、鬼の嫌いな豆を使って鬼退治したんですね。
2月3日の節分が大晦日にあたるので、現在の12月31日の大晦日の食べ物と同じものもあります。
どの食べ物も、きちんとした役割を持って選ばれており、また身近に手に入れられる物ばかりです。
節分に食べられると縁起がいいとされる食べ物を紹介していきますね。
節分に食べる縁起物
まずはメジャーなところから
恵方巻き
もともと関西で始まったとされる恵方巻き。
恵方巻きの発祥に関しては諸説ありますが、私が縁起がいいなと思う説は、
巻き寿司=福を巻きこむ寿司
ということ。
なので、我が家では、恵方巻きではなく巻き寿司と呼んで食べています。
もちろん恵方巻きとしても、吉方位を見ながら無言で食べきると、願いが叶うとされているので、縁起ものにあたります。
ちなみに、私が子供の頃、『縁起巻き』という名前で、お寿司のチェーン店がテレビCMしていたのを思い出しました。
私の母は『縁起巻き』を早速取り込んでおりましたが、その当時はあまり流行らなかったみたいですね。
☆縁起のいい食べ方☆
- その年の歳徳神(としとくじん)の方角を向いて食べる
- 無言で口を離さず食べきる
- 巻き寿司を切らずに食べる
- 食べながら、願い事を心の中で唱える
巻き寿司から口を離してしまうと、隙間から幸運が逃げてしまいます。
しゃべらずに恵方巻きに口をつけたまま、最後まで食べるのがいいとされます。
巻きずしを包丁で切るのは、『縁を切る』こととなり、せっかくの福が逃げてしまいます。
巻きずしは切らずに、最後まで食べきります。
とはいっても、スーパーやデパ地下などお店で売られている恵方巻きって、具が豪華だったり、太かったり・・・なかなか食べきれる量ではないですよね。
昔の巻き寿司は、もっと細かったそうなので、高齢の方や幼児でなければ、無言で食べきることも可能だったようですけれど、今のサイズだとちょっと私でも難しそうです。
最近、恵方巻きのハーフサイズも売ってますけど、ハーフって・・・切っちゃってるじゃん!!と、福とご縁が切れてしまうことを心配してしまいます。
巻き寿司を縁起物として食べるなら、細めのものを選ぶといいですよ。
また、高齢の方や小さいお子さんには手作りで、細くて短いものを作ってあげると食べきりやすいです。
実は恵方巻きの具にも開運ポイントがあって、七福神にちなんで7種類の具を入れるのがいいとされています。
日本人て語呂合わせや数字にちなんだ開運好きだなとつくづく思います。
7種類の具は、かんぴょう、キュウリ、シイタケ、伊達巻、うなぎ、でんぶが主で、その他に、人参やしょうが、高野豆腐、三つ葉などそれぞれの好みで具を入れて7種類にしていたみたいです。
キュウリは青鬼に見立てて、人参や紅ショウガを赤鬼に見立てることもあるそうですよ。
伊達巻は、普通の玉子焼きでも大丈夫です。
うちの子供たちは、この7種類の具は苦手なので、毎年、自分で好きな具材を7つ乗せて、自分で巻き寿司を作って食べます。
やっぱり好きな具をトッピングした手作りだと、気持ちも違うようで、『うまい!』と思わず口に出そうになるのをこらえながら、一生懸命、巻きずしを食べています。
刺し身やねぎとろ、とびっこ、カニカマ、かまぼこ、でんぶ、レタス、きゅうり、とんかつスティック、ささみ、焼き肉(味付き)などが節分の日のテーブルには具材として並んでいます。
福とご縁があるんだかないんだか、よくわからない具材ばかりですが笑、こども達の心が満足しているなら、たくさんの福が入り込んでるんじゃないかなと勝手に解釈してよしとしています。
大人だけでも、好きな具材を巻きこんで食べる、節分パーティとか楽しいですよ。
高齢者や幼児の場合ですが、海苔がうまく噛み切れない場合もあります。
小さめにちぎった海苔を、巻きずしの周りに貼ると食べやすくなりますよ。
具材も、噛み切りやすいものを選んだり、細かくしたものを敷いてあげると食べやすいです。
豆
炒った豆である『福豆』を食べます。
豆=魔眼、魔滅と言い変えられ、炒る=射るで、すなわち魔眼を射る、また魔を滅するとされ、節分の縁起物とされています。
立春は季節の変わり目とされていて、昔はこの季節の変わり目には邪気(=鬼)が入り込んでくると考えられていました。
豆まきももちろん、鬼(=邪気)をやっつけるのですが、炒った豆(福豆)を食べることで、体内の邪気(=鬼)を追い払い、福を取り込むのだそう。
まず豆まきをして、家の中の鬼を追い出します。
そのあと、福豆を食べて、体内の鬼を追い出し、福を取り込みます。
生の豆は、縁起が悪く、お腹の不調にもつながるので、必ず炒った豆を食べます。
食べる福豆の数は、年齢プラス1個でも年齢の数だけでもどちらでもOK
年齢を重ねてくると、当然ですが、豆の数も増えてきます。
食べきれない場合には、1粒=10歳などと決めると食べやすいです。
また福茶として、豆を身体に取り込むのもいいですよ。
▼節分の豆の食べ方や食べる数の詳細はこちら
節分に豆を食べる意味と食べる数には理由がある。食べ方で福を呼ぼう
いわし
鰯は鬼が嫌いな食べ物です。
また鰯は『弱し』『卑やし』ともいう弱くて卑しい魚。
弱くて卑しくて臭い魚を食べるということは、『陰の気』を消し去るという意味があるんです。
そして鬼が嫌いな食べ物なので、体内に入れることで邪気(=鬼)を追い払えるという意味もあります。
体内のマイナス要素を消し去って、福が体内に入りやすくするんですね。
☆縁起のいい食べ方☆
- 塩焼きして頭は取りましょう(柊鰯として飾るため)
- 鰯の身をよく噛んで食べる
焼いたイワシが苦手な人は、調理法を変えてみるのもいいですよ。
鰯にはたくさんの栄養が含まれていますから、開運だけでなく、体調をよくするのにもバッチリな魚です。
▼節分のいわしの食べ方と飾り方の詳細はこちら
節分にいわしを食べる由来と意味。縁起のいい食べ方と飾り方はこれ!
節分に縁起のいい食べ物の食べ方
上記の3つの他にも、節分に縁起がいいとされる食べ物はあります。
豆腐
白い豆腐は邪気を払い、身を清めるとされてきました。
また豆腐は大豆でできているので、魔滅効果が期待できます。
白という色が縁起がいいので、醤油はかけずに食べます。
なにか味が欲しい場合は、塩を降ることもできます。
2月3日(節分)に豆腐を食べれば、けがれを清めることができます。
2月4日(立春)に豆腐を食べると、清められた体に幸せを呼び込むとされていますよ。
可能なら、2月3日、4日の両日、豆腐を食べると、邪気払いと福を呼びこむことのどちらも得られますね。
こんにゃく
昔から『胃のほうき』『砂おろし』とよばれており、体内を浄化し、身を清めて新年を迎えていたんですね。
こんにゃくは、現代でも『おなかのお掃除人』と呼ばれています。
蒟蒻はは食物繊維が多いので腸内環境を整える働きがあります。
また、コンニャクに含まれるグルコマンナンは胃で消化されず、腸内の水分を吸って膨らみます。
膨らんだ状態で腸管を移動することで、食物繊維が老廃物を吸着し、便を軟らかくすることで、体外に老廃物を排出し易くなるんですね。
昔の人は蒟蒻の成分や浄化の仕組みなんて知らなかったと思いますが、きちんと効果を知っていたんですよね。
現代科学ではちゃんと根拠のあることも多く、昔の人の知恵ってすごいなと思います。
蒟蒻の食べ方には特に決まりはありません。
2月はまだまだ寒い時期です。
おでんや味噌田楽で楽しみながら、身体のデトックスするのもいいですよね。
けんちん汁
主に関東の節分で食べられているようです。
鎌倉の建長寺の修行僧が作る建長寺汁が始まりで、お祝いの時のごちそうだったようです。
確かに、私の実家や親戚宅でも、節分や正月などの祝い事には必ずけんちん汁が出て来ました。
子供の頃は当たり前に食べていましたが、おめでたい場だったからなんですね。
節分の頃は、まだ寒いですから、豆まきをして冷えた身体を暖めるのにはちょうどいいですよね。
蕎麦
現在でも、大晦日には年越そば食べる人多いですよね。
蕎麦にも、意味があるんですよ。
- 蕎麦の細長さは長寿を願います。
- 蕎麦が噛み切りやすので、災いを断ち切るとされています。
- 昔は金箔の細工師が飛び散った金箔を集めるのに、そば粉を利用していたことから、金運アップとも考えられていました。
つけ蕎麦も美味しいですが、けんちん汁のかけそばも美味しいですよ。
けんちん汁にコンニャクを入れたら、3つも縁起物が入った美味しいお料理の完成です。
私の親戚の家は、けんちん汁にうどんを入れた、けんちんうどんをよく出してくれました。
くじらの肉
主に山口県で節分の日に食べられている食材です。
節分の頃なると、スーパーでは鰯と並んで鯨もたくさん並んでいるんですよ。
大きいものを食べることは縁起がいいとされていて、大きなもので邪気を払うという意味のほか、志を大きくもつ、心を大きくもつなど、いい意味も持ち合わせています。
鯨の肉を見かける機会は少ないですが、節分の邪気払いと開運のために、食べてみたいところです。
くじらの刺し身、ベーコン、竜田揚げなど色々な食べ方がありますよ。
節分の食べ物の意味と縁起のいい食べ方まとめ
節分といえば恵方巻きが有名ですが、実は結構縁起物の食べ物ありましたね。
くじらは、手に入りにくい地域もあるけれど、それ以外の食材や料理は、身近なところで用意することができるものばかりです。
品数の豊富なテーブルを囲んで、家族や友人、知人に縁起の由来など語ってみてはいかがでしょうか。
縁起物を食べて、邪気払いを済ませ、たくさんの福がやってきますように。
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