美濃まつりの花みこしの材料と作り方。使う美濃和紙の量がすごい!

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美濃まつりで見物できる花みこしの花の部分、どうやって作っているのか気になりますよね。

今回は、花みこしの歴史や材料と作り方などについての話です。

花みこし1基に使われている美濃和紙の数、すごいんです!

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美濃まつりの花みこしの歴史

桃色の飾りが神輿の上でワサワサ揺れている花みこし。

実は、江戸時代の雨乞いから始まった行事なんですよ。

①八幡神社を初めとする3つの神社(八幡宮、熊野社、神宮社)に雨乞いをお願いし、それでもだめなら、②その他の神社も含め7つの神社(八幡宮、熊野社、神宮社、神明社、斎宮社、愛宕社、荒神社)に千度づつお詣りしました。

一社に付き千度お詣りするので、合計で7,000回の雨乞いのお参りをすることになるんです。

7,000回のお詣りって・・・気が遠くなりそうな数ですよね。

で、それでも、雨が降らなかった場合には、③雨に因んだ飾りものを作り、竹を細く裂いて紙の花を飾ったものを飾り付け、八幡神社でお詣り、その後待ちの中を担いで練り歩いたんだそうです。

これが、今の花みこしの始まりなんです。

 

ただ、江戸時代は神輿ではなくて、住人達が作った飾りものだったんですね。

その後、明治33年にお神輿に紙の花を飾った花みこしの原型が登場。

昭和に入って、現在の花みこしの形になりました。

花みこしの花は、美濃和紙でできているので、雨が振っている場合は、中止や延期になることがあります。

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花みこしの材料

花みこしのメインである花の部分に使われる材料は

  • 美濃和紙
  • しない(竹を細く割ったもの)

この2つです。

美濃和紙

花は美濃和紙で作ります。
大きさは縦12センチ×横9センチの長方形。

一基の神輿に使う和紙はなんと約10万~12万枚!

12万枚×30基で約360万枚の美濃和紙が、花まつりのために用意されるんですよ。

しない

しないというのは、竹を細く割ったものになります。

このしないにピンク色に染めた紙の花を付けていきます。

花みこしの練り歩きで、あんな風に花が踊るのは、まさにこの竹がしなるからなんですね。


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花みこしの作り方

①美濃和紙の真ん中に穴を空ける

美濃和紙をしないに付けるための『こより』(細長い美濃和紙を細くひも状にしたもの)を通す小さな穴を、和紙の真ん中にあけます。

②美濃和紙を染める

まずは花となる美濃和紙を染めることから始まります。

美濃和紙の四隅を鮮やかなピンク色の染料で染めます。

先程もお話したように、一基につき、約12万枚の美濃和紙を使います。

 

花染めの作業は、町会の有志で行われますが、大変な時間と労力がかかるんですね。
そのため、自分たちで花染め作業をしている町会は17町会中、4件程度。

残りの町会は、専門の業者に依頼しています。

 

専門の業者さんは、およそ300万枚の美濃和紙を10月~3月初めまでの約半年間で、花染め~乾燥までをこなします。

半年間とはいえ、300万枚も花染するのは、想像しがたいですよね。

1回に約1,000枚程度の美濃和紙を染料に漬けるので、だいたい3000回程度、花染め作業を繰り返すことになります。

町会で花染をする場合は、乾燥期間も考慮して、1月中旬位に、花染め作業を伝えるニュースが流れたりするんですよ。

③美濃和紙を乾燥させる

花染した美濃和紙は針金にとおして、陰干しします。

町会で作る場合には、約1カ月ほどじっくり陰干しして、乾燥させます。

専門業者の方は、1週間ほど乾燥させているようです。
染料を色々工夫しているみたいですね。

④花を作る

花染された美濃和紙は各町会内の家々に配られるんです。
町会にもよりますが、一家庭につき1000枚ほど配られます。

こよりの作成

細長い白い美濃和紙をよって、こよりを作ります。
このこよりを、花染めした美濃和紙の真ん中の穴に通します。

花を重ねる

こよりを通した美濃和紙の上に、もう1枚美濃和紙を糊づけしてくっつけると、茎(こよりです)がついた花のできあがり。

一家庭につき、全部で500組程の花ができあがります。

⑤花を巻きつける

美濃まつり1ヵ月程前に、できあがった花を持ち寄って集まり、みんなで『しない』に美濃和紙の花を付けていきます。

この花巻き作業は、竹に緑の紙テープを巻き付け、こより部分を挟みこみ、テープや糊でしっかり止めます。

長いしないをくるくる回しながら花を付けていく花巻き作業、結構難しくて大変なんです。

町内によっては、この花巻きの作業まで各自宅で行うこともあるんですよ。

 

和紙も量が集まれば結構な重さになりますよね。

花みこし一基の重さは、だいたい280kg。

そんなに重い花みこしを、数時間とはいえ担ぎながら、街中を練り歩くのは、相当なパワーが必要ですね。

 

花を巻き付ける『しない』ですが、前年の和紙花を水に濡らして全部取り去るんですね。

約5,6万個の和紙花を取る作業も根気がいるし、地面に散乱した和紙花の後始末も大変です。

⑥しないを神輿に取り付ける

美濃まつりの1週間程前から前日までに、花巻きを終えたしないを神輿の上部に取り付けていきます。

花みこしの上部には金属の金具が着いているので、大人みこし30本、子供神輿50本程度を目安に、しないを固定していきます。

均等に広がるように、長さを調整したり、遠くから見てバランスを直したり、美しく見えるような工夫がされています。

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まとめ

花みこしを作るのは、ものすごい長い期間と労力がかかっているんですね。

手先の器用さや忍耐力も必要だと思います。

こんなに手の込んだ花みこしの美しさや、花が踊る様子を堪能してくださいね。

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