梅雨に食中毒はなぜ多いのか原因と順位を調べた

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食中毒は年間を通して起こる可能性があるけれど、梅雨から夏にかけては、よく耳にするせいか特に気になります。

梅雨に食中毒が多い理由と、どんな原因で食中毒にかかる人が多いのか気になったので調べてみました。

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梅雨に食中毒はなぜ多いのか

食中毒の主な原因としては細菌、ウィルス、動物性自然毒、植物性自然毒、化学物質、寄生虫が主にあげられます。
もちろんこれら全てが年間を通して、食中毒の原因になりえますが、その中でも特に梅雨の時期に一番多いのが細菌による食中毒です。気候が暖かく、湿度の高い6月から7月の梅雨の時期は、細菌が活発になるのに快適な環境なんですね。

厚生労働省のHPに記載されている食中毒のデータを調べてみたところ、2015年、2016年、2017年ともに6月、7月の食中毒の病因物質は断トツで細菌です。
細菌が50パーセントから60パーセントを占めており、90件前後発生しており、そのあとに寄生虫、ウィルスと続いています。

寄生虫といえばアニサキスですね。
アニサキスはその年によって食中毒の発生件数は変動していますが、多い時で30件ほど発生しています。

ウィルスといえばノロウィルスが有名で冬の寒い時期のイメージがありますが、例年20件ほど梅雨の時期にも発生しているようです。

冬シーズンのウィルス性食中毒に対して、梅雨シーズンの細菌性食中毒と覚えておくと便利です。
梅雨の時期に食中毒の主要原因となる細菌はたくさんの種類があります。

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梅雨の食中毒の原因となる細菌たち

食中毒を引き起こす細菌にもいろいろあるのですが、給食調理のパートをしていたときに特に気を付けていた細菌です。

ボツリヌス菌

酸素のないところで増殖し、熱に強いです。
なんとボツリヌス菌の毒を無くすには80度で30分以上の加熱が必要というパワフルさです。
子供が生まれた時に、1歳以下の乳幼児に、はちみつを食べさせてはいけないと言われましたが、このボツリヌス菌がいる可能性があるからなんですよね。

缶詰、瓶詰、レトルト食品など真空状態のものに発生しやすいです。
確かに無酸素状態ですよね・・・もし容器が膨張していた場合、ボツリヌス菌が発生している可能性があるので食べないことをおすすめします。

セレウス菌

自然界に多く生息していて、芽胞は90度、60分の加熱でも死滅せず、家庭用消毒薬も効かない強敵です。
食品一般が対象なのですが、なかでも穀類系は要注意です。作り置きや室内に放置されたごはんや麺類は危険です。

ウエルシュ菌

酸素のないところで増殖し、芽胞は100度で1から6時間の加熱に耐えられます。
ボツリヌス菌もセレウス菌もすごいなと思ったんですけれど、どんどん手強くなってきました。

有名なのがカレーなどの煮込み系ですよね。
2日目のカレーは美味しいなんて言いますけれど、ウエルシュ菌が大量に発生するおそれがあるんですね。

これは私が給食のおばちゃんをしていた時の勉強会で教えられたのですが、ウエルシュ菌は徐々に増えていくのではないそうです。
調理後に温度が下がり始めると、菌はすでに繁殖を開始します。
最初ぽつぽつと発生し始めたのが、あっという間に大量発生するんですよ。

煮物などもそうですけれど、冷蔵庫に入れておけば安心ではないんですね。
とにかく作ったらなるべく早く食べる、そして冷ます場合もゆっくり時間をかけない、これが一番です。
そうはいっても2日目カレーやってしまうのですけれどね笑

腸炎ビブリオ

海に生息してるいて3パーセント前後の食塩を含む食品を好みます。
反対に真水と酸が苦手です。
魚介類に多く生息していて、寿司や刺身などの生もの以外の塩辛などの加工品も該当します。
腸炎ビブリオは二次汚染も怖い菌です。

サルモネラ属菌

生肉、鶏肉、卵が好きで、乾燥に強いです。
おつまみの乾燥イカ、レバ刺し、卵料理、鶏肉、要注意です。
しっかり加熱することが大事です。
サルモネラ属菌も二次感染は注意が必要です。

黄色ブドウ球菌

菌自体は熱に弱いのですが、黄色ブドウ球菌が出す毒素が熱に強く100度で20分の加熱でも毒は分解されません。
また酸素のないところでも、多少の塩分があっても増殖可能です。
おむすびやお弁当、寿司などによく発生します。また菓子類や肉、卵、乳等の加工食品など幅広いです。

手指の傷とか化膿した場所で繁殖するんですね。
飲食店などで勤めると勤務前に、手指の傷の確認などありますが、まさにこのためです。
給食の調理室で働いていると、大量の食材を短時間で切らなければいけないので、どうしても包丁を動かすペースが速くなり、うっかり指を切ってしまうこともあるんです。
そのときは、傷口にバンドエイド等を貼り、その上から手袋をはめ、作業に戻るのですが、加熱処理された食材、調理済みの食品に関わることはできないようになっていました。

カンピロバクター

カンピロバクターは通常の加熱で死滅し、乾燥にも弱いのですが、生息場所が、にわとりや牛などの家畜、ペット、鳥類、野生動物などの腸管内と幅広いです。
これらが保有する菌が数百、人間の体内に入ると感染すると言われています。
特に鶏肉が多くて、鶏レバーや砂肝なども対象に入ります。

生食、加熱不足が主な原因ですので、しっかり加熱していれば問題ありません。
生の鶏肉を触った手で他の食材(とくに加熱せずそのままたべるもの)に触れるのは二次感染につながるので危険です。

腸管出血性大腸菌O157

過去にO157による大勢の食中毒患者が出たことで話題になった細菌です。
牛などの家畜の腸管内におもに生息しているのですが、これら家畜の糞便からの二次感染による被害も可能性があります。

普通の加熱で死滅するので、生肉の加熱不足、生食として食べるのは危険です。
何種類か細菌をあげてみたのですが、この中でも特に梅雨の時期の食中毒の原因となっている細菌があります。

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食中毒の原因の順位(細菌)

梅雨の時期の食中毒の原因となっている細菌でもっとも多いのはカンピロバクターです。

聞きなれない方もいると思うのですが。
私が給食の調理室でパートをしていた頃、年に3回くらい給食調理の講習会に参加させられて、講習会の後、毎回必ず試験があったのですが、カンピロバクター問題、よく出ていました。
それくらい食品衛生の世界ではメジャーな細菌といえます。

梅雨の時期に食中毒を引き起こす細菌のなかでカンピロバクターはトップクラスで、細菌全体の75パーセント程度を占めています。
そのあとに黄色ブドウ球菌とサルモネラ菌が続きます。
腸管性出血性大腸菌O157はその年によって差があるようです。

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梅雨の時期の食中毒の原因まとめ

梅雨の時期の食中毒の原因としてもっとも多いのは細菌で、そのなかでも断トツがカンピロバクターです。

食中毒に関わる細菌はたくさんあるので、調べていくときりがないのですが、今回あげた細菌をメインで覚えておくと日常生活でも役立つと思います。

改めて調べてみると、細菌の強さに驚かされたのですが、梅雨の時期の食中毒の原因が分かれば、予防することも可能です。
身の回りを見直して、家族で元気に梅雨を乗り切りましょう。

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