経理の仕事は、入って、数か月はきついかもしれません。
作業量が多いし、支払期限など締切厳守、ミスが許されないプレッシャーの中で、たくさんの書類や数字を扱うため、集中力を必要とし、疲弊する場合があります。
けれど、経理は基本的にはルーティーンワークなので、一度流れを覚えてしまうと、楽な仕事です。
仕事の優劣や段取りも自分で決められるので、自分のペースで働きたい人にはいい仕事ですよ。
経理の仕事はきつい?
入ったばかりの頃は大変
私は中小企業の経理事務を、正社員、パートと両方の立場で経験しています。
経理の仕事は、最初はきついです。
なにが大変かというと、作業量が多い、締め切りが多い(しかも締切厳守)上に、ミスが許されないプレッシャーのもと、たくさんの数字や書類を扱うからです。
けれど、経理事務は基本的にはルーティーンワークです。
経理業務の仕事は、1日単位、週単位、月単位、年単位で、基本的な業務内容は決まっています。
最初の数か月で、流れや業務内容に慣れてしまえば、あとは毎月同じことを繰り返すだけなので、心にゆとりがでてきます。
たまにイレギュラーな業務も入ってきますが、普段の業務に慣れていれば、こなせるものが多いです。
ゆとりが出てくれば、自然と仕事の優先順位も立てられるし、自分で時間を調整することもできるので、好きな時に一息休憩取れたり、お茶飲みながら雑談、なんてこともしてます。
会社の規模によって大変さ・きつさは違う
例えば、従業員10名程度の会社の場合、募集要項に給与計算できる方、などと記載されていることがあります。
この場合、経理で給与や税金、社会保険などの計算をする必要がある場合もあります。
私が勤務した会社の場合、従業員10数名の会社では給与計算も自分で行っていました。
現在パート勤務している100人程度の会社では、税理士さん、社労士さんとも契約し
ているため、給与計算も社会保険関係もお任せしています。
法令で社会保険料が変わっても、変更した税率で計算し直すなんてことはしなくていいんですね。
もし、面接で確認できるなら、税務関係・社会保険関係は税理士や社労士など外部に委託しているのか、聞いてみるといいですよ。
決算は大変
決算業務は年に1回の一大イベントです。
しかもぶっつけ本番なので、ミスが許されません(とはいえ、早く間違いに気づけば、修正申告できます)
年に1回だけなので、1年後に作業内容を思い出すのが、ちょっと大変です。
初めて決算業務を行うときに、翌年のためにノートにまとめておくのをおすすめします。
データや資料を揃えるのが主な役割で、最後は税理士さんが作成して申告してくれます。
業務内容の流れ
伝票作成、会計ソフトへの入力、売上仕入れ管理、ファイリング
月初め
売上まとめ、請求書作成・送付
中旬
税金納付、経営会議用資料作成(私の勤務先の場合)、入金確認
下旬
支払い関係まとめ、振込・支払い手続き、給与関係処理(勤務先によって締め日は違います)
決算業務
とういのが、大まかな業務の内容です。
このほか、イレギュラーで、法務局や役所などに手続きに行く、新規顧客との契約手続き、新規採用者の雇用関係手続、なども入ってきます。
やりがいを感じる時
私が経理の仕事で、やりがいや達成感を感じられる場面を紹介します。
ミスなく作業が完了したとき
経理の仕事は、些細なミスでも、放っておくと後々、大きな問題に発展することもあります。
振込ひとつでも、数十万~数百万の金額を扱う為、0の数を一つ間違えるだけでも、大問題になることもあります。
給与と支払先への振り込み関係は、特に集中力を必要とするため、ミスなく作業を終えたときは、達成感を感じます。
締切に間に合わせたとき
経理の仕事は、締め切りの多い仕事です。
『今月忙しいから、給与振り込み1日待って』なんてことはできません。
なので、毎度、作業を締切までに終わらせるたびに、『私、やりきった~』とほっとしています。
他の従業員ができない仕事を担っているという誇り
100人規模の会社の中で、経理に携わっているのは、私含めて2名です。
たくさんいる従業員の中で、私だけが担える仕事、というのは、すごく誇らしいです。
その分、責任も重いですが、それ以上にやりがいの充足感の方が大きいです。
決算業務が終わったとき
決算業務は、一年の集大成です。
税務署への申告が完了したと、税理士さんから連絡が入ったときの、満足感は大きいです。
向いている人の特徴(つまらないと思う人、楽と思う人の違い)
同じ会社でも、私のように長く楽しく続けられる人もいれば、1ヶ月で突然辞めてしまう人もいます。
経理の仕事に向いている人の特徴は
数字を扱うのが好き
経理の仕事は数字を扱うのがメインです。
どんな業務にしろ、例え1円でも合わなければ、やり直しです。
私は、数字や金額を合わせるのがパズルみたいで楽しいです。
合わないときに、どこが違うのか間違いを見つけるのも苦ではなく、没頭してしまいます。
細かい作業をじっくり取り組むのが好き
経理の仕事は、細かい数字やデータを間違いなく管理する力が求められます。
会社名、個人名、勤務年数、有給日数、現金残高、、、などなど、細かくチェックして、ミスなく管理する必要があります。
だから、集中力も必要です。
計算が苦手ではない
いまは、エクセルや会計ソフトなど、数字を打ち込めば大体は合計を出してくれます。
けれど、領収書や小口現金の精算、そのほか電卓で計算する機会も多いです。
計算が苦手だったり、電卓を打つのに時間がかかると、経理の仕事が苦痛になるかもしれません。
責任のある仕事をやりたい
私は、お給料だけでなく、責任を与えられる方がやりがいを感じるタイプです。
けれど、1ヶ月で辞めてしまった方は、パートで入ったのに責任はもちたくない、割りに合わない、とうことで辞めてしまいました。
もちろんパートの場合、社員の方の最終チェックがあるので、全責任を負うことはないのですが、辛かったそうです。
パソコン操作ができる
今は、だいたいの業務はパソコンで行うことがほとんどです。
仕入れ先への振り込みも、パソコンで一括操作することも多いです。
また、データ管理、資料作成、有給管理などあらゆる経理業務がパソコンで行われるため、PC操作に慣れている方が、操作手順も早く覚えられます。
PC操作が苦手な人だと、なぜ、その操作が必要なのか、仕組みが分からない為、一つの作業をこなすのに、とても時間がかかります。
ミスしてもめげない
人間だから、ミスすることはあります。
私も、税理さんが決算書を税務署に提出した後に、計算ミスを見つけ、心臓バクバクで上司に申告したことがあります(その後、修正申告してもらいました)
また、従業員の勤怠データを1ヶ月分、白紙にしたこともあります。
手形処理で登録印を間違えて、ピンチになったこともあります。
パートさんの給与計算、間違えたこともあります。
けれど、だいたいのことは、なんとかなります。
取引先の経理の方がミスしたこともあります。
たぶん、みんな多かれ少なかれミスは経験しているので、ミスしてもめげない強い気持ちがあるといいです。
ミスすることで、より気持ちも引き締まるし、学ぶこともたくさんありますよ。
コミュニケーション能力がある
経理って、机に向かって、ずっと電卓やパソコンで黙々と作業しているイメージを持たれることが多いです。
けれど、売上・仕入れ管理や小口の精算、社会保険や福利厚生手続、などで、他部署の従業員とのやり取りは、案外多いです。
また、取引先と電話でやり取りする機会もあります。
人との会話やコミュニケーションが苦手な人だと、確認ができずに作業が滞ってしまう可能性もあります。
自己管理ができる
経理は、一度流れを覚えてしまうと、時間配分しやすい仕事です。
日々の業務、週間ごとの業務を把握して、優先順位を考え、予定をうまく立てられれば、落ち着いて仕事を進められます。
反対に自己管理ができないと、いつも締め切りに追われ、ミスが頻発する原因にもなります。
将来、経理の仕事はなくなるの?
経理の仕事は、AIにとって代わられる業務、人間が行う業務に二分されると言われています。
たとえば、毎月の売上、仕入れ管理などルーティーン業務はAIでもできます。
けれど、イレギュラーな業務や、データのチェック、コミュニケーションが必要な業務に関しては、人の力が必要です。
要は、手間のかかる細かい作業はAIが作業してくれるので、もっと余裕をもって、経理の仕事に携われるようになると思っています。
そのためにも、今から経理の仕事に携わって、AIができない業務を習得しておくと、10年後も経理の仕事に携わっていられる可能性は高くなります。
まとめ
経理の仕事をしたことが無い人にとって、経理の仕事は難しい、面倒くさい、大変、というイメージを持たれることは多いです。
けれど、作業を覚えて時間配分ができるようになれば、自分のペースで仕事ができます。
また、デスクワークなので、体を動か苦のが苦手な方は、座ってゆっくり仕事ができるメリットもあります。
もし、経理事務の経験はないけれど、働いてみたい、という場合、『未経験OK』の応募も結構あるので、一度探してみるといいですよ。
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