ユッカが枯れる原因で多いのが、水切れと水のやりすぎ。
枯れた葉は元に戻りませんが、初期症状なら木自体は元気になることが多いです。
水切れで土がカラカラに乾いているなら、たっぷり水やりをして日光浴させましょう。
回復しなければ、剪定して養分を回復に回します。
水のやりすぎで湿気過多なら、水やりをストップして、日光浴させましょう。
回復せず根腐れを起こしているなら、植え替えの必要があります。
他にも根詰まり、日光不足、乾燥、寒さ、害虫、病気などの原因もあります。
ユッカの育て方で枯れる原因と復活の対策
ユッカの特徴
ユッカは、北アメリカが原産の植物で、高温多湿の環境で育つ植物です。
夏の暑さや乾燥に強い反面、冬の寒さやジメジメに弱いんですね。
ユッカが枯れる一番の原因が水やりの過不足なんです!
水やり以外にも原因はあり、症状によって原因が分かる場合もあります。
これから、ユッカの症状別の枯れる原因や復活方法について説明しますね。
ユッカは弱っている症状が出てもすぐには枯れないので、症状が軽いうちに対処すれば復活することも多いんですよ。
弱っている(枯れはじめ)のサイン
次のような症状が出たら、枯れる可能性があります。
- 葉っぱの先が茶色く変色している
- 葉の色が薄くなっている
- 葉っぱが萎れて垂れている
- ひょろひょろした長ーい葉っぱになっている
- 木の幹がぶよぶよ柔らかい
- 木の幹を押すと柔らかく、液体が出てくる
枯れる原因と復活させる方法
水切れの場合
ユッカは乾燥を好む植物だから~、とあまり水やりをしない人は結構多くて、そのせいで枯れてしまうことが多いです。
『乾燥を好む』というのは『水がいらない』ということではなく、『あげすぎはよくない』ということ。
生長期の場合、土の表面が乾いてからたっぷり水やりをします。
冬の休眠期の場合、土の表面が乾いてから、3日~1週間程度、間をあけて水やりをするので充分です。
土がカラカラに乾燥しているなら、たっぷり水やりをして日向で日光浴させます。
夏場の日中に水やりをすると、土の中の気温が上がって、根腐れを起こす場合もあります。
朝方や夕方の涼しい時間帯にしましょう。
枯れた葉は復活しません。
- 葉全体が枯れているなら取り除く
- 葉先が変色しているなら、変色部分だけを切り取り、葉っぱの形に切り揃える
などで、木ぜんたいの見栄えがよくなりますよ。
水をたっぷりあげても回復しない場合、余計な枝を剪定して、体力を回復させたり、
剪定した枝で元気な枝を選んで、挿し木で育ててみましょう。
水のやりすぎ
- 土が湿っているのに葉が枯れている
- 変色した葉が柔らかい
- 木の幹がブヨブヨ柔らかい
- 木の幹を押すと液体が出る
- 掘り起こした根が黒くなっている
- 根元から腐った匂いがする
などの症状が見られたら、根腐れの可能性があります。
水を与えすぎたり、保水性の高い土を使っていると、土が常にジメジメした状態が続き、空気の循環が悪くなります。
そして過湿状態になると、根が弱くなって根腐れを起こします。
まずは水やりをストップして日光にあててみてください。
根腐れを起こす前なら、土が乾燥することで復活します。
それでも回復しない場合や、木の幹がかなりブヨブヨしている場合は、根腐れが考えられます。
ユッカを土から掘り起こして黒く変色している、臭いニオイがするなら、根腐れです。
黒く変色(腐った)部分を取り除き、新しい土に植え替えましょう。
腐った根を切るハサミはよく消毒してからつかってくださいね。
切り口から雑菌が入ると、さらに枯れる原因になります。
植え替えたら、たっぷり水やりをして、日当たりのいい場所に置いてくださいね。
冬場の植え替えは、枯れる原因になります。
寒い冬に根腐れしたら、
- 春まで待ってから植え替えする
- 元気な枝を挿し木する
などの方法があります。
根詰まり
- 葉が枯れている
- 土が水を吸い込まない
- 鉢底から根が飛び出している
という症状の場合、根詰まりが考えられます。
ユッカの生長はゆっくりですが、鉢植えの場合は数年に1度、植え替えをした方がいいんですね。
根詰まりを起こすと、根が土の中をぐるぐる張り巡らせるので、土が水分を吸収できなくなってしまいます。
植え替えをするなら、生長期の4~6月がよく、夏と冬は枯れる原因にもなるのでおすすめしません。
この時期に植えることで、しっかり根を張らせて、元気な状態で冬越しをすることもできるんですよ。
植え替えするときは、一回り大きい鉢と新しい土を用意しましょう。
植え替えした後は、たっぷり水をあげて日光をあててください。
日光不足
ユッカは日照不足でもすぐに枯れることはありません。
けれど、日光が不足すると
- 葉が黄色く変色する
- 葉が徒長してひょろひょろ伸びる
などの症状がみられます。
光合成もできなくなるので、弱って枯れてしまうこともあります。
室内で鉢植えを育てている場合、
- 4月~9月頃→カーテン越しに日光を浴びせる
- 10月~3月→窓辺で直接日光に浴びせる
ようにすると、家の中でも充分に日光浴させてあげられます。
屋外で地植えで育てている場合、夏場は直射日光が当たらないよう、遮光ネットで日よけをしてあげてください。
鉢植えなら明るい半日陰などに移動するといいですよ。
夏場の直射日光を防ぐことで、葉焼け予防になります。
乾燥
- 葉が茶色く枯れている
- 葉がカラカラに乾いている
という場合、乾燥が考えられます。
室内で鉢植えとして育てる場合、エアコンの風に直接当たると、葉が乾燥して枯れてしまいます。
- エアコンの風が直接当たらない場所に移動する
- 葉水を与える
ことで乾燥による枯れを予防することができます。
葉水は害虫予防にもなりますよ。
冬の寒さ
ユッカは、熱帯や亜熱帯地域が原産なので、日本の冬の寒さには弱いんです。
- ぽく変色
- 全体的に元気がない
などの症状なら、寒さが考えられます。
温暖な地域なら、外で冬越しすることもできますが、寒い地域なら、冬の間は室内に移動すると、寒さにやられることも少ないです。
枯れている枝を全部切り取ってから、暖かい場所に移してあげましょう。
室内で育てていても、
- 気温が下がる夜間に窓辺く
- 玄関などひんやりした場所
に置いておくと、元気がなくなり枯れてしまうことも。
日中、夜間ともに暖かい場所に移動してあげましょう。
ユッカは、3℃位まで耐えることができますよ。
害虫
- 葉の表面に白い蜘蛛の巣のようなものが付いている
- 葉の裏に白い貝のようなものがついている
という場合、害虫の被害が考えられます。
ハダニ
葉の表面に白いクモの巣のようなものが付着しているのが特徴。
水をかけてしっかり拭き取りましょう。
葉が乾燥すると、ハダニが付きやすいので葉水で、葉が乾燥しないようにしましょう。
カイガラムシ
葉の裏に白いダンゴムシのような虫が付いていたら、それはカイガラムシです。
また成虫は、白い貝殻のような見た目をしています。
カイガラムシは葉から養分を吸汁して、枯らせてしまいます。
幼虫ならピンセットでつまんで取り除きましょう。
成虫になると、足が退化してがっしり葉にくっついてしまうので取りづらいです。
あと殻のせいで、薬剤の影響も受けにくくなってしまいます。
病気
ユッカでよくみられる病気について紹介します。
軟腐病(なんぷびょう)
- 下葉が黄色くなる
- 新芽あたりが腐っている
- 根本から腐ったようなにおいがする
などの症状があれば、軟腐病が考えられます。
軟腐病の原因は細菌感染で、根や幹の傷口から侵入してきます。
繁殖すると、養水分の通り道を塞いでしまうので葉が萎れて枯れてしまいます。
また、根元も腐ってきます。
腐ると悪臭を発します。
細菌感染の軟腐病は、薬剤が効きずらいので、発生したら処分する必要があります。
根腐れと間違えないよう気を付けてくださいね。
うどんこ病
- 葉の表面が白い粉をふったようになっている
- 葉が黄色く変色している
という症状なら、うどん粉病が考えられます。
トップジンM水和剤など殺菌剤の散布をします。
すす病
害虫(カイガラムシ)の排泄物を放置しておくと、排泄物にカビ(糸状菌)が付着して、煤(すす)が付着したような見た目になります。
葉自体にカビが付着しているのではないので、排泄物ごと取り除きましょう。
- 水で洗い流す
- はぶらしやティッシュで擦り落とす
などの方法があります。
あまり範囲が広がっていないようなら、黒ずんだ葉っぱごと取り除く方が簡単なこともありますよ。
枯れたユッカの復活方法
枯れてきた場合、剪定することで復活する場合があります。
枯れている枝や間延びしている枝など、余分な枝を剪定することで、養分が必要な部分に届いて修復し始めるんですね。
気を付けたいのが衛生面。
切り口から雑菌が入らないように
- ハサミは消毒する
- 切り口は癒合剤を塗って保護する
ようにしてください。
屋外と室内で気を付けたいポイント
屋外で育てる場合
ユッカを屋外で育てるなら、
- 夏場の直射日光に当てない
- 夏の水やり以外は1週間に1度程度
室内で育てる場合
- 暖かい時期はカーテン越しに日光浴させる
- 冬場は窓から直接日光浴させる
- 家の中の暖かい場所に置く
- エアコンの風に直接当てない
- 葉水で乾燥対策
などの対策をとりましょう。
地植えの注意点
地植えは移動できないので、夏場の直射日光が当たる場合には、遮光シートなどで日よけ対策をします。
水やりは1週間に1回程度でも大丈夫。
ただし、夏の暑い時期はこまめにチェックして、土の表面が乾いたら水を与えましょう。
土の選び方
ユッカを育てる土に必要なのが排水性。
排水性が高いと、余計な水分を貯め込まずに済む為、いつも快適な状態で根を育てることができます。
普通の花用や野菜用の土は保水性が高いため、使わないようにしましょう。
観葉植物用の土や『水はけがよい』と表記されている土なら使うことができます。
もし自分でブレンドするなら、赤玉と腐葉土をミックスするといいですよ。
冬の越し方
ユッカは寒さに弱い為、冬越しで枯れてしまうこともあります。
温暖な地域なら、軒下などに移動する、マルチングや園芸用の不織布を使うなどの対策がありますが、それ以外の地域は、できるだけ室内に取り込んだ方が育ちやすいです。
冬場は、植え付け・植え替え・剪定など負担がかかる作業はやめたほうがいいです。
水やりは、土の表面が乾いてから4日~1週間くらい空けてから水やりしましょう。
肥料も与える必要はありません。
適度な水と日光だけ不足しないようにして、ゆっくり休ませてあげます。
まとめ
ユッカを復活させる方法はいくつかありますが、冬の休眠期にはできない対策も多いです。
休眠期の水やり・日光には充分気を付けて、冬越ししてあげてくださいね。
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