潮干狩りのアサリの中から出てきた小さなカニ、ピンノ。
動き回るピンノを見た子供から『育ててみたい!』と言われまして(*‘∀‘)。
ピンノって飼育できるの?飼育するならどんな設備が必要なの?と調べてみたこと。
我が家で実践してみたことを紹介します!
ピンノは飼育できるのか
ピンノは何種類かいる
アサリや牡蠣などの二枚貝の中に住んでいるピンノには、オオシロピンノ・カギヅメピンノ・クロピンノ・シロピンノなどの種類がいます。
アサリやハマグリに隠れているピンノはアサリピンノと呼ばれたりもします。
クロピンノは牡蠣の中にいるみたいです。
寿命は未知
ピンノはまだ謎な部分が多くて、寿命もはっきり分かっていません。
ネットで色々調べてみると飼育しても数日で命が尽きる場合もあるし(←環境のせいもあると思います。)
数か月もの間、元気に生きていた例もありました。
ピンノのメスを飼うには二枚貝が必要
いろんな種類のピンノに共通することは、二枚貝と共生しているということ。
特にメスは、ゾエアという幼生から稚ガニに成長する頃に貝の中に入り、終生を貝の中で過ごすんです。
そして貝が吸い込んだ有機物(プランクトンなど)を分けてもらって、餌としています。
だから、ピンノのメスを飼う場合、生きた二枚貝も水槽の中で飼育しなければいけない可能性が出てきます。
ピンノの生態はまだ謎が多くて飼育も簡単ではないのですが、二枚貝の飼育はもっと大変です(笑)
砂泥を深く敷き詰め、豊富な栄養素(有機物)があり、水中が汚れすぎない・・・などかなり細かな管理が求められるよう((+_+))
それでいて、雌ピンノは貝の中・・・そして貝は砂泥の中・・・飼育に成功しても姿を見られない可能性が高いです(^-^;
ピンノのオスは貝がなくても大丈夫そう!?
オスは貝の外でも生活していて、繁殖期になると、雌を求めて二枚貝の中に入り込んだりするんだとか。
だから、アサリなどの貝の中ではなく、アサリを入れている容器の中などで動き回っているところを発見したなら、そのピンノは雄の可能性もあるということです。
雄のピンノなら、必ずしも二枚貝が必要じゃないかもしれません。
雄と雌の違い
雌は一生、貝の中にいる・・・とはいっても、なにかの弾みでたまたま外に出てきたのかもしれません。
だから、一概に外に出ているから雄!とは断定できません。
見た目でいうと、雄の方が雌より体が小さいです。
それから、カニのお腹には『ふんどし』と呼ばれる部分があって。
- 雄→ふんどしが細長い
- 雌→ふんどしが丸っこく幅広い
という違いがあります。
雌は卵を抱える必要があるため、ふんどし部分が広いんですね(‘ω’)
ピンノが雄か雌かわからないときは
- 体の大きさ(といってもメスも小さいですが・・・)
- ふんどしの形や大きさ
この2つのポイントでチェックしてみてください。
ピンノを海に返すのは難しい
ピンノは、基本的に2枚貝の中で共生生活しています。
もしアサリなどの貝が近くにない状態で海に返しても・・・鳥や魚などに食べられてしまう可能性が!!
海に返すよりも、たとえ数日でも手元で飼育してあげる方が、少しでも長く生きられる可能性があります。
ピンノの餌は安く済ませられる
ピンノの餌はアサリのおこぼれ
アサリに入り込んだピンノの餌は、アサリが吸い込んだ有機物(プランクトンなど)です。
ピンノがアサリのご飯を分けてもらっているので、ピンノが共生しているアサリは身がやせ細っている場合があります。
餌はなにあげよう
エビなどを小さくちぎったもの
エビの身などをあげる場合、ピンノのはさみでつまめる位の大きさ(←かなり小さいです)にちぎってあげます。
魚の餌
金魚やメダカ、ザリガニのえさ、海水魚用の餌などを与える人もいます。
我が家の場合、メダカの餌をあげました。
餌の量
ピンノが食べるとされている餌の量は、ほんっとうに微々たる量。
残った餌は腐敗したりして、水を汚す原因になってしまいます。
毎日あげるのではなく、数日に1度わずかな量を与えると、水も汚れにくく、取り換える回数も少なくて済みます。
ピンノが過ごしやすい水温や水換え
海水魚を飼育している知人に色々聞いたのですが。
海の生き物を育てるのは、やはりとても大変なんだそうです。
特に水に関しては難しいよ~と言われました(^-^;
飼育するための容器や道具
家にあった縦20cm×横20cm×奥行20cm ほどの水槽を利用しました。
- 水槽の底に砂をひいて、
- 5~6センチほど水をはり、
- エアレーション(ぶくぶくするあれです)を取り付けました。
こまめに水換えできるなら、エアレーションがなくても大丈夫かもしれません。
水温
アサリにとって快適な気温は20度前後。
25度以上になると、弱って死んでしまうこともあります。
ということは、アサリと共生して生きるピンノにとっても25度は死活問題となります。
水温を20度~24度くらいに保てると、ちょうど繁殖で活発になる潮干狩りの時期と同じような水温になります。
水換えは2週間程度を目安に
汚れた水は、ピンノにとってあまりいい環境ではありません。
水をいっきに新しい物に変えるのはよくないらしく、少しずつ入れ替えるのがいいみたいです。
知人は2週間に一度を目安に半分づつ交換していました。
水の種類
海に暮らすピンノにとって水道水はいい環境とはいえません。
海水か人工海水がピンノにはいいのでしょうが、どちらも傷みやすいので、こまめに取り換える必要があります。
知人の話では、ペットショップなどで人工海水の素(のようなもの?)を買うことができるようですよ。
人工海水そのものを売っているところは少ないらしく、ペットショップやアクアリウムのお店で人工海水の作り方や商品を教えてくれるんだとか。
▼ネットでも人工海水の素も売っていました。
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私も人工海水の作り方を聞いたのですが・・・水温とか混ぜる分量や種類などなど・・・聞いているだけで頭がクラクラしてしまい・・・断念(/ω\)
知り合いから人工海水を譲ってもらっちゃいました(^-^;
もし家で塩水を作る場合、1日放置してカルキを抜いた水を使い、塩分濃度3%を目安にしましょう(←海水の塩分濃度に近い)。
▼我が家はメダカを飼っているので、水道水のカルキ抜きに↓『メダカの水つくり』を利用しているんですね。
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水道水に含まれるカルキ(塩素)や銅、カドミウムなどの重金属を中和して無害にする作用があります。
海水魚に対応しているカルキ抜きの商品もあるので、自分で塩水を作る場合は海水魚用のカルキ抜き商品を利用すると、よりピンノの住みやすい環境に近づけることができるかもしれません。
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中にはカニには適さないカルキ抜き商品もあるので、よく注意して選んでくださいね。
陸地はいらない
ピンノは終生海中で暮らすため、水槽の中に陸地を作る必要はありません。
まとめ
ネットで色々調べてみると、中には何か月も生きていたピンノもいるみたいですが、我が家のピンノは1か月はもたなかったんですね。
長い間育ててあげられなかったことは残念なのですが。
もしかしたらアサリと一緒に茹でられて尽きていたかもしれない命。
子供たちに見つかったことで、少しでも長く生きててもらうことができたのではないかなと思っています。
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