地植え・鉢植え・切り花ともに、紫陽花がしおれる一番の原因は水分不足です。
風通しのよい半日陰に置く・しっかり水をあげる・水揚げをする(切り花)が効果的です。
水をたくさんあげても萎れる場合、根腐れ・根詰まりを起こして、根が水分を吸収できていない可能性があります。
紫陽花がしおれる原因
水分不足
紫陽花は、水をたくさん欲しがる花です。
根から吸収する水の量より、花や葉から蒸発する水分量の方が多いんです。
- 土の表面が乾いている
- 紫陽花本体の大きさに比べて鉢が小さい
- 日光がよく当たる場所に置いている
- 切り花の場合、茎の切り口からの吸い上げがうまくできていない
といった場合、水分が足りずに紫陽花がしおれている可能性があります。
根腐れしている
鉢植えの場合、水をやりすぎて、土がずっとジメジメ湿った状態が続くと、過湿によって根腐れが起きている場合もあります。
根腐れが起きると、水分をうまく吸収できず、紫陽花の株が乾燥して萎れてしまいます。
水受け皿に水が溜まっていないでしょうか?
日当たりが良すぎる場所に置いている
紫陽花は、日光を好む植物ですが、直射日光は苦手です。
先ほども説明したように、紫陽花は吸収する水分量よりも蒸発する水分量の方が多い花です。
日中、ずっと日光にさらされている状態では、さらに水分の蒸発が早まってしまいます。
植え替え時期が間違っている
紫陽花の鉢植えを間違った時期に行うと、うまく新しい土に馴染めず、萎れてしまう可能性があります。
紫陽花の植え替えに適した時期は、
- 花が咲き終わった後の7月頃
- 休眠期である11月~2月頃
です。
7月に植え替えができなかったからといって、8月の最も暑い時期に植え替えを行えば、土の中の温度の熱さも手伝い、紫陽花は萎れてしまいます。
もし、植え替え時期を逃してしまったら、次の植え替え時期を待つことも大事です。
水揚げがうまくできていない
切り花の紫陽花を花瓶に挿したら、萎れてしまったという場合、水揚げがうまくできていません。
水揚げをちゃんとすれば、萎れた紫陽花は復活します。
紫陽花の水揚げ方法は、次で紹介しますね。
しおれた紫陽花の復活方法
水やりの量を変える
水が少ない場合
鉢植えや地植えの紫陽花の場合、たっぷり水やりをしてください。
鉢植えの紫陽花
水を張ったバケツなど深型の容器に、紫陽花の鉢ごと30分~数時間程度漬け込みます。
水から出した後は、鉢の底から余計な水が流れ出していればOK。
半日陰など、涼しくて風通しのよい場所でゆっくり休ませてあげましょう。
もし、鉢の底から水が流れてこない場合、鉢の中で根詰まりを起こして、水が鉢全体に行き渡っていない可能性があります。
根詰まりを起こしている場合、根をほぐして植え替える必要があります。
地植えの紫陽花
土表面にたっぷり、水を撒いてあげましょう。
鉢植えと違い、根腐れの心配はいりません。
水が多すぎる場合
鉢植えの場合、水受け皿に水が常に溜まっている、土がいつも湿っている等の場合、過湿のせいで根腐れを起こしている可能性があります。
- 水受け皿の水を捨てる
- 水をあげるペースを減らす(土の表面が乾くまで待つ)
この2点を試してみても、紫陽花が回復しない場合、根腐れが進行しているのかもしれません。
根腐れが進行すると、葉が黄色くなり、落葉するようになってきます。
この場合、植え替えの時期を待たずに、植え替えをする必要があります。
置き場所を変える
紫陽花は、日当たりのいい半日陰を好みます。
もし、鉢植えの紫陽花を直射日光の当たる場所に置いている場合、移動させてお水をたっぷりあげてください。
植え替える
半日陰で水をたくさんあげているのに萎れている場合、根腐れや根詰まりをおこしている可能性があります。
根腐れ・根詰まりとも、根から水分や養分を充分に吸収することができません。
植え替え時期でなくとも、応急処置として植え替えを必要とする場合があります。
根詰まりの対策
土の中で固まった根をほぐし、少し根を切り揃えてから、植え替えを行います。
根腐れの対策
根の健康状態を確認するときは、株や根を傷めないように静かに抜くようにしてください。
抜くことで根にダメージを与えてしまうと、もっと深刻な状態になってしまうこともあります。
根が白ければ、水やりの量や回数を減らして、ゆっくり休ませてあげます。
もし、根っこの色が白ではなく、茶色くなっていたら根腐れしています。
- 根っこを回復させるためには、花を落とし、葉の量を少し減らすことで、負担を減らしてあげます。
- 花と葉を落としたら、鉢から紫陽花を土ごと取り出します。
- 黒くなって腐ったような見た目の根っこの再生は望めないので取り除きます。(
残った健康な根っこから新しい根っこが生えてきます。) - 新しく用意した土の中に、紫陽花の株を植えます。
植え替える時には、次のことに注意してくださいね。
- 土が根と根の隙間にも入り込むように、土を掛ける
- 鉢底から水が滴るくらい、たっぷり水やりをする
- 風通しのよい日陰で、ゆっくり養生させる
- 回復するまで肥料は与えない
切り花は水揚げをする
切り花が萎れているのは、水がきちんと吸い上げられない状態です。
水揚げには3つの方法があります。
茎の中の綿をとる
茎の中には、白い綿が入っていて、水を吸い上げるのを邪魔しています。
この白い綿を取り除くと、吸水率が上がります。
- 茎の下部分を斜めにカットします。
- 茎の中の白い綿を取り除く
湯上げ
お花屋さんなどプロの方も使う方法です。
植物をお湯に入れるなんて大丈夫なの?と不安になる人もいると思いますが、
紫陽花の茎の切り口に熱を加えると、浸透圧の関係で茎の中の空気が押し出され、代わりに水が吸い上げられるんですよ。
※湯気でお花がダメにならないようガードしてあげます
※お湯に浸す部分だけ新聞紙から出ている状態です。
①水を張っておく
②沸騰したお湯を3~5㎝ほど張る
焼き上げ
湯上げと同じで、茎の中の空気を押し出して水揚げする方法です。
- 水で濡らした新聞紙で、紫陽花の花部分を巻く(切り口は出ている状態)
- 茎の先端を2~5㎝程度、火であぶる(ガスコンロやチャッカマンなど)
- 切り先が炭のように真黒くなったら、水を張ったバケツなどに浸して冷まします。
地植えの紫陽花の水やりのポイント
地植えの紫陽花の場合、夏の暑い時期なら1日2回(朝・夕)は水をたっぷりあげてくださいね。
暑さが落ち着いてきたら、1日1回の水やりにします。
鉢植えのあじさいの水やりポイント
土の表面が乾いたら水やりの合図です。
鉢底から水が滴り出るまで水を与えます。
水受け皿に水が残った状態では、過湿状態で根腐れの元になってしまいます。
鉢底から余分な水が出ないことを確認してから、水受け皿に鉢を置くようにしましょう。
まとめ
紫陽花がしおれたら、まず正しく水やりができているか確認してみてくださいね。
紫陽花は、何年も楽しめる多年草です。
育て方に慣れてきたら、ぜひ植え替えもチャレンジして、きれいな紫陽花の花を増やしてみてはいかがでしょうか。
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