いちごは、個人でもプランターでも育てることができるので、ベランダ菜園を楽しむ方もいるのではないでしょうか。
楽しみながらいちごを育てている時に、いちごの葉が枯れてしまったら何かの病気なのか不安になりますよね。
いちごの葉が茶色に枯れた時は、生理現象や水のやり方、植え方、寒さ、肥料の与え方などの問題が考えられます。
また、いちごの葉が黒や赤に変色することもあり、その場合の原因や対処法などもご紹介します。
いちご葉っぱが枯れる原因
いちごの葉が枯れてしまうのは、生理現象の場合もありますし、植え付けのやり方、水の与え方、肥料や気温による問題が考えられます。
葉のふちだけが枯れている場合は、古い葉であれば老化によるものなので気にしないで大丈夫です。
しかし、新葉のふちだけが枯れていたのであれば、チップバーンと呼ばれる生理現象によるものです。
チップバーンの原因は、直接的または間接的にカルシウムが欠乏状態にあります。
というのは、土の中でカルシウムが不足していることも考えられますし、カルシウムはあっても、他の窒素分や肥料分が多すぎるため吸収ができなくてカルシウム不足が起きている可能性もあります。
葉がふちから内側に枯れが進行している場合は、根腐れ病の可能性が高いです。
根腐れ病は、根から養分、水分の吸収が減少し、広い葉の面積の維持ができなくなります。
ただ、根の病気には様々あり、根腐れ病という断定はできませんが根の中で何か問題が発生していることは確かです。
いちごの病気
いちごは、どのような病気にかかるのでしょうか。
炭疽病
炭疽病(たんそびょう)は、主に葉に黒い班や葉の付け根が茶や黒くなるのが特徴で、やがて根が傷んでいちごが枯れてしまいます。
特に梅雨や秋頃は注意が必要です。
うどんこ病
うどんこ病は、いちごの葉にうどんの粉のようなカビが付く症状です。
小さな白い班が出始め、病気が進行するとカビが広がって、白く覆われてしまいます。
悪化していくと成長が阻まれ、最終的には枯れることがあります。
特に5月~6月にかけては注意が必要です。
灰色カビ病
灰色カビ病は、その名の通り灰色のカビが発生し、いちごの葉や果実に水が染み込んだような斑がでる病気です。
春から初夏に多く見られ、果実が熟しすぎることで症状が出ます。
萎黄病
萎黄病(いおうびょう)は、カビが原因でいちごの葉が黄色っぽく変わり、萎れてしまいます。
高温多湿の環境で発症しやすいです。
モザイク病
モザイク病は、いちごの葉がまだらの模様に斑ができて、モザイクのように見えたところから名前がつきました。
ウィルスが原因の病気で、そのウィルスを媒介するのがアブラムシです。
アブラムシが多発すると病気になる株も多くなります。
葉が茶色い時の原因と対策
いちごの葉が茶色くなっている原因でまず、考えられるのは水のやり方です。
1日に2回などで葉が枯れ始めたら土が乾くまで水やりを一旦中止して、いちごの様子を見ましょう。土を交換することも効果的です。
深く植えすぎていることも原因になることがあります。
いちごは浅く植えが基本で、クラウンが深く埋まっていたらクラウンが出るように植え直す必要があります。
他には生理現象として葉が茶色くなる場合があります。
苗を植え付けて間もない時は、葉が今の環境に慣れるために葉を枯らします。
茶色になった枯れ葉は、除去して引き続き栽培を続けましょう。
また寒さで葉が枯れる場合も枯れ葉を除去すればOKです。
肥料の与えすぎによって枯れることがあるので、その場合は施肥を中止します。
土に固形肥料を多く混ぜ込んでしまった時は、土を少し入れ替えることで肥料成分を少なくします。
葉が黒い時の原因と対策
いちごの葉が黒くなっている時は炭疽病(たんそびょう)の可能性があります。
いちごの葉に黒っぽい線、または斑点が出て葉の裏を見ると黒い線がにじむように見えます。
もっとひどい状態では、黒くなる症状が葉の付け根の葉柄(ようへい)や、新しい子株をつけるランナーにも出ることがあります。
この炭疽病の原因は、植物炭疽病菌である真菌(カビ)です。
真菌が発生してしまう要因としては3つあります。
一つ目に前年度にすでに病気にかかっていた親株が感染していたこと、二つ目に土の中に元々植物炭疽病菌が潜んでいたこと、三つ目に購入した苗が感染していたことです。
炭疽病は、越冬して春になり花が咲いて、イチゴの実がなるのを待つだけの頃に表れることがあります。
イチゴの収穫が待ち遠しい頃に炭疽病の症状が表れた場合、非常に残念ではありますが、すぐに株ごとプランターや畑から抜いて処分をしてください。
枯葉にも胞子は残っているので、株ごと抜いたらビニール袋に入れて捨てるのが確実です。
なお、症状のある葉だけを除去してもすでに株ごと感染しているので今年は諦めましょう。
畑などで株を抜いたまま放置してしまうと、周りの株や野菜にも伝染してしまうので完全に病原菌を除去することが重要です。
葉が赤い時の原因と対処法
11月頃から2月の冬の時期にかけて、いちごの葉が赤くなったり枯れてしまったりすることがあります。
葉が赤くなる原因は、畑でもプランター栽培でも屋外で育てている場合に11月頃からの冬の厳しい寒さによって低温になることで起きることがあります。
ですから、この現象は病気になったわけではなく生育上、自然なことであるので心配はないです。
いちごを温室などの人工的な設備を使わず屋外で栽培すると、生育サイクルは11月~2月までは休眠期です。
いちごの葉が赤くなるのは寒さが原因ですが、その後、葉が茶色く枯れてしまうことがあります。
葉は外側から赤くなっていき、その赤い葉がやがては茶色く枯れていきます。
茶色く枯れてしまった葉は、取り除く必要があります。
まとめ
いかがだったでしょうか。いちごの葉が枯れる原因や色別の病気や対処法などをご紹介しました。
いちごの葉の状態を見れば、いちごの健康状態が分かります。いちごは見た目も可愛いですし、なにより美味しいので果物の中でも人気が高いですよね。
是非、今回ご紹介した原因や対処法などを参考にして、いちごを楽しく美味しく愛情込めて育ててみてください。
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