酢の中に卵を入れておくと、卵の殻が溶けるのは有名ですよね。
卵の殻がお酢と反応して溶ける様子を、化学反応式に表してみました。
また、卵とお酢の実験で、卵の殻が溶ける理由や失敗しない方法を文章でも紹介しているので、小学校の夏休みの自由研究などの参考にしてくださいね。
卵の殻と酢の化学反応式
卵とお酢の実験て、子供にとってはおもしろいたまごが作れる!程度でしたが、立派な化学ですよね。
自由研究などで発表するときなどに役立つよう、卵の殻とお酢が反応する様子を、化学反応式で表すと・・・
(卵の殻+お酢 ⇒ 酢酸カルシウム+二酸化炭素+水)
という式になります。
- CaC03=炭酸カルシウム=卵の殻
- 2CH3COOH=酢酸=お酢
という感じになりますよ。
卵と酢の実験はなぜだらけで自由研究にぴったり
お酢の中に卵を入れる実験って、不思議なことが多いです。
卵の殻が溶けてなくなるとか、殻が溶けても中身は崩れないとか、スケルトン卵は殻が溶ける前と比べて大きくなっているとか、スケルトン卵に塩を塗ると小さくなるとか。
どれもこれも、子供からしたら『なんで?どうして?』なことばかりで、夏休みの自由研究にはもってこいの実験だと思います。
いろんな疑問の中で、卵の殻はお酢に浸すと溶けてなくなる理由についてですが、これは卵の殻の成分に理由があるんです!
酢と卵はなぜ溶ける?
卵の殻は、そのほとんどが炭酸カルシウムという成分でできています。
そして、お酢には酢酸という成分が含まれています。
炭酸カルシウムと酢酸が反応すると、酢酸カルシウム・二酸化炭素・水が発生し、水に溶けだすんですね。
成分が変化して、卵の殻が卵の殻でなくなっていくのが、殻が溶けているようにみえる理由なんです。
まだ卵の殻が付いている状態(実験開始後1~2日目くらい)のときに、卵を取り出して触ってみると、卵の殻はすでに柔らかくてぷにぷにしているのが、卵の殻が違う成分に変化していることの証拠なんです。
酢酸カルシウムは水に溶けてしまうので、目でみることはできませんが、卵から出てくる小さい泡は、二酸化炭素なんです。
ただ、お酢の中に含まれる酢酸は量が決まっているため、もし炭酸カルシウム(卵の殻)が残っている状態で、酢酸が無くなってしまえば、反応はストップして、いつまでも経ってもスケルトン卵はできあがらないんですね。
だから、実験をする際には、充分な量のお酢を用意してほしいし、もし途中で反応が止まってしまったようなら、諦めないで、お酢を新しいものと交換するか、新しいお酢を古いお酢に追加する、などして、酢酸の量を増やしてください。
酢酸が増えれば、また卵の殻は溶けはじめます!
卵の殻が溶けても、卵の形を保っていられるのは、殻の内側にある薄皮(卵殻膜)が残っている為。
卵殻膜は、たんぱく質でできているので、お酢の力で少しずつ固まって、強度が増しているんです。
そのため、卵殻膜が卵の殻の代わりを務めてくれているんですね。
まとめ
卵とお酢の実験をするときには、安い穀物酢でいいので、たっぷり使った方が、成功します。
一度に数個の卵を一つの容器に入れて、実験しようとすると、酢酸の減りが早く、途中で反応が止まる場合もあるので、お酢の追加や入れ変えで、再度挑戦してみてくださいね。
卵が酢で溶けない!実験を失敗させずに溶ける理由がわかります。
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