ブタクサとキリンソウは、見た目も育つ環境も全く違う植物です。
ブタクサと勘違いされやすいのは、セイタカアキノキリンソウ(セイタカアワダチソウ)なんですね。
1mほどの草丈で、黄色い花を咲かせるため、間違われやすいのですが、セイタカアワダチソウは、花粉を飛ばしません。
ブタクサ、キリンソウ、セイタカアワダチソウ、オオブタクサの特徴を画像付きで紹介するので、参考にしてくださいね。
ブタクサとキリンソウの違い
キリンソウとブタクサの特徴
ブタクサとキリンソウって、混合している人が多いのですが、見た目が全く違います。
ごちゃごちゃになるのは、名前が紛らわしいのと、花の見た目が似ているからです。
まずは、キリンソウとブタクサの見た目の違いを紹介します。
キリンソウの特徴
- 岩場や乾燥した場所に咲く
- 多肉植物
- 草丈10~50㎝と低め
- 開花時期は5月
ブタクサの特徴
- 道端、空き地、河川敷などどんな場所でも育つ
- 草丈は1m以上
- 開花時期は8月~10月
キリンソウと見た目、全然違いますよね。
画像のブタクサは、開花時期ではないですが、1本の茎に、たくさんの黄色い花が咲きます。
対して、キリンソウは、一つの花茎に一つの花が咲きます。
また、ブタクサの葉っぱは大きな切れ込みが入っており、菊やヨモギの葉に似た形をしています。
キリンソウは、厚みがあり、小さい切れ込みがたくさん入った葉っぱになっています。
キリンソウは、生育できる環境も限られているため、ブタクサほど目につく機会もなく、日ごろ目に付くことは少ないです。
キリンソウとブタクサが混合される理由
こんなに見た目が違う2つが間違えられる大きな理由に、名前が挙げられます。
↓下の画像を見てください。
キリンソウの花と似ていませんか?
見た目がキリンソウ(麒麟草)と似ており、開花時期が8月~11月のため、『アキノキリンソウ』という名前がついています。
アキノキリンソウは、泡立つように花が咲くことから、別名『アワダチソウ』とも呼ばれるんです。
↓次に、下の画像を見てくださいね。
この植物は、セイタカアワダチソウです。
花が咲き終わった後、綿毛がふわふわしている様子が泡立っているように見えることから、アワダチソウとなりました。
そして、アキノキリンソウ(アワダチソウ)よりも背が高いことから、セイタカアワダチソウと名づけられました。
そして、このセイタカアワダチソウとブタクサの見た目が似ていることから、キリンソウとブタクサが混合されるようになってしまいました。
セイタカアワダチソウとの違い
セイタカアワダチソウと違う点
ブタクサとセイタカアワダチソウの開花時期は、9月~11月頃です。
開花時期が似ていること、花の色が黄色いこと、草丈が1m程度など共通点が多い為、間違える人もとても多いです。
けれど、ブタクサとセイタカアワダチソウを並べると、花の色が全く違います。
セイタカアワダチソウの方がはっきりした黄色です。
また、ブタクサが1本の茎にまっすぐ花を咲かせるのに比べて、セイタカアワダチソウの花は、クリスマスツリーのような形に咲きます。
他にも、ブタクサの葉がヨモギなどのようにいくつかに割れているのに対し、ササの葉のように長細いのも見分ける特徴の一つです。
セイタカアワダチソウの花粉は飛ばない
ブタクサは、風媒体で受粉するため、花粉が風に飛ばされて運ばれていきます。
この飛ばされた花粉によって、花粉症の症状が出るんですね。
セイタカアワダチソウは、虫媒体で受粉します。
また、花粉に重みがあるため、風で飛ぶことがありません。
セイタカアワダチソウは、成分や効果から薬草やお茶の葉、食材として使われることも多いんですね。
なのに、ブタクサと開花時期や見た目が似ているばっかりに、花粉症シーズンの悪者と勘違いされるようになってしまったんです。
セイタカアワダチソウが嫌われる理由
セイタカアワダチソウが嫌われる理由は、花粉症の誤解以外にもあるんです。
セイタカアワダチソウは、どんどん根を横に張らせ、ものすごいスピードで繁殖していきます。
繁殖力・成長力ともにすさまじくて、同じ場所に生えている他の植物の成長を妨げてしまうんですね。
草むしりしても、すぐ繁殖するため。嫌われる要因になっています。
オオブタクサとの見分け方
ブタクサとオオブタクサの一番見分けるポイントは、草丈です。
オオブタクサは、3m以上になり、背が高いものだと5m以上に伸びる場合もあるんです。
また、葉っぱも大きくて、20㎝で、3~5個に割れています。
ブタクサの花の時期はいつまで?
ブタクサは、秋の花粉症の代表的植物ですが、実は開花は8月から始まっています。
8月~10月が開花時期になります。
地域によって、開花時期、花粉の飛散時期は違うのですが、私が住んでいる関東地区だと、8月後半~9月がピークです。
10月以降少しずつ、花粉の飛散量は減っていくのですが、住んでいる場所・お天気や気温に影響されることも少なくないです。
私は10月頃~11月の方が症状が大変です(特に鼻)。
食べることも可能
ブタクサは食べることは可能ですが、結構苦いです。
特に茎や花のつぼみは苦みが強くて、食べるのは難しいです。
葉の部分は春菊の味をイメージするのが分かりやすいですね。
3分くらい茹でて、おひたしにするのがいいですが、醤油などでしっかり味付けしたほうが食べやすいです。
軽く塩振り程度だと、苦みが勝ってあまりおいしくありません。
私はシュンギクが得意じゃないから、ブタクサを大量に食べるのは無理でした。
まとめ
キリンソウ、ブタクサ、アキノキリンソウ(泡立草)、セイタカアシダカソウ(背高泡立草)、オオブタクサの見分け方や特徴について、紹介しました。
『秋の花粉症が辛くて、ブタクサを取り除いたのに、アレルギー症状が治まらない』なんて場合は、セイタカアワダチソウを除去していたなんて場合もあります。
特徴をよくチェックするといいですよ。
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