学校給食のパートは、最初は作業の量や細かさ・スピードに付いていくのが大変だけど、いつの間にか一通りこなせるようになってましたよ。
食器の洗浄は、大型の食洗機があるから洗うのは簡単でいいけど、枚数が多いし、時間が限られてるからスピードは必要です。
献立や学校行事、自分の当番によって、多少きつい作業と楽な作業があります。
給食室の人間現関係は、和気あいあいだったり、怖い人がいたり、現場によって全然違いますね。
給食パートは、残業が全くないし、夏休みや土日祝は完全休み、急な休みも対応してくれるので、幼稚園と小学生の子育て中は、とても助かりました。
給食補助のパートの仕事内容
私は、小学校の給食の調理補助パートとして2年近く勤務していました。
自校式といって、小学校の敷地内にあり、その小学校の児童や先生、職員のためだけの給食室です。
給食センターのような何校分もの大量の調理をし、トラックで各学校に運ぶという形式ではないけれど、私が所属していた小学校は、全校生徒と職員合わせて700人位の給食を毎日作っていました。
給食室の勤務条件
- パートの勤務時間は午前9時~午後3時
- 昼食休憩が40分
- 残業一切なし
- 時給800円台(今は1020円にアップしました)
- 勤務日数:週4,5日
- 休み:土・日・祝・その他学校給食のない日
子育てしている主婦にとって、学校給食のパートの最大のメリットはズバリ『休み』です。
土日祝完全休みで、なおかつ子供が早く帰ってくる日(給食が無い日)や、夏休み等の長期休暇もお休み!
そして、毎日15時あがりなので、学校から帰ってきた子供たちを、『おかえり』と迎えてあげられる♪
私はお休みと勤務時間に惹かれて、給食のパートを始めました。
▼夏休みなど長期休暇のお給料事情、詳しくわかります。
1日の勤務の流れ
1日の勤務内容ですが、
☆朝8時45分:出勤☆
作業着に着替えます(パートさんによっては、もっと早く来て、その日の自分の持ち場の作業手順を確認しておく人もいます。)
- 上下の白衣
- 髪の毛は縛って白いネットを被り、その上から白い帽子
- 口にはマスク
- 絨毯のゴミ等をとるコロコロ?で白衣のごみを取る
☆午前9時:点呼と朝礼☆
先に出勤している給食調理員の職員さんたちと合同で行います。
☆午前中の作業(9時10分~12時40分)☆
社員さん達は朝7時位から作業を始めているので、パートは各持ち場に入って作業の引き継ぎや手伝いをします。
- 各作業場の清掃
- 食材の洗浄、カット
- 使った器具の洗浄
- 調理の補助
- できあがった料理をクラス毎に容器に詰める
- クラス毎の台車に料理の入った容器をセット
- 各クラスの給食当番の児童に台車を引き渡す
これが調理補助のパートが午前中にこなす作業内容です。
作るだけではなく、片付けも同時進行で進めていきます。
☆食事休憩(12時40分~13時10分)☆
児童達が給食を食べている間に、給食調理の従業員達もお昼休憩になります。
食事は児童達と同じ給食を食べます(←給食代は自腹で250円程でした)
市や学校の方針にもよるのでしょうが、学校給食はいい食材、いい調味料を使って、手間暇かけて作られていました。
だから、美味しくて栄養もある給食が私は大好きで、給食が仕事の愉しみでした。
家で作りたいメニューは、レシピも教えてもらえました♪。
☆午後の作業(13時10分~15時)☆
お昼の休憩が終わると、各クラスから配膳のワゴンが戻ってきます。
- 戻ってきた配膳ワゴンを食器洗浄室に回す
- 使用済みの箸や食器を洗う
- 料理の入っていた容器を洗う
- 料理を運ぶワゴンを洗う(全クラス分)
- 次の日のために各クラス毎に箸やお椀をセット
- 調理場の清掃
- 食器洗浄の部屋を清掃
- 使用したリネン類、エプロンなどを洗濯して干す
という内容をだいたい2時間位で終わらせます。
作業は社員・パート全員で協力して終わらせました。
最終確認して、本日の業務終了、着替えて帰宅します。
残業は全くなかったので、ありがたかったです。
調理補助はなれるまで1か月以上かかる
作業することや覚えることはたくさんあって、教えてもらうときには、ノートにメモ取っていたのですが(そうでもしないと覚えられない)。。。
給食パートを始めた頃は、時間内に終わらないし、間違えるし、忘れてるし、仕事が終わるころには、頭も体もパワー使い果たしてへろへろで、もう必死でした。
1ヵ月たった頃からでしょうか、少しずつ作業や雰囲気に慣れてきて、体力にも余裕がでてきたのは。
私が働いていた給食室では、調理場や洗浄室など4つの作業場に分かれており、パートは、ローテーションで持ち場が変わります。
その4つの作業場、全ての作業を覚えるので、時間がかかります。
そして、作業内容や注意点はとっても細かいです。
それでも、1ヵ月位すると、全体の作業の流れ位は、つかめてきます。
もちろん、細かい作業までは1ヵ月程度じゃ覚えきれないので、ミスはするわ、時間内には終わらないわ、作業工程忘れるわ、でその都度、メモを見ながら、半泣きで作業することも多々あり、一通り作業をこなせるようになるには、数カ月はかかったと思います。
一通り、作業を時間内に終わらせられるようになると、他のパートさんと会話を楽しむ余裕が出てきます。
給食調理員が食べてはいけないもの
給食調理員の一員として働いている間、なるべく食べないように!と言われた食べ物があります。
その食べ物は、牡蠣と生卵です。
牡蠣はノロウィルスやビブリオ菌による食中毒が心配だから。
加熱しても当たる場合があるため、『牡蠣が好きな人は、夏休みや冬休みのような長期休暇に好きなだけ食べて』と言われたことがあります。
また、サルモネラ菌に汚染された生卵を食べると、やはり食中毒になる可能性があります。
ノロや食中毒になると、治ってからも現状復帰できるまで時間がかかります。
また、潜伏期間中に勤務することで、他の職員やパートさんに感染す可能性があります。
現場の衛生状態を保つこと、人員確保の為、牡蠣好きな人は、牡蠣は控えた方が良いかもしれません。
学校給食パートで大変だったこと
食材や食器を洗浄する量が多い
当たり前ですが、作る人数が多ければ、扱う量も多いですよね。
私が働いていた小学校の給食室は700人程度の量を作っていました。
朝、700人分の野菜を洗ったり、切ったりするだけで、かなりの時間を要します。
人参やたまねぎを何十個切るとか、ホウレンソウなどの葉物を何千枚と洗うとか、量はケタ違いでした。
ひとつの野菜の処理に、1時間近くかかったこともありました。
それから、お皿もたくさん使います。
お茶碗、汁椀、おかず皿ともし3種類使ったとしたら、
器3種類 × 700人 =2100枚
の食器を洗浄します。
ひたすら食器を2人で洗い続け、食器洗浄機にセットしていきます。
料理を入れる大きな容器(食缶やバットなど)も、ご飯、味噌汁、おかず2種類あって、仮にクラスが全部で20クラスあったら、
容器4種類 × 20クラス = 80個
の容器を洗います。
時間が限られている
大量の給食を作り、また翌日のために片付けをするための時間は限られています。
だから、野菜を洗うのも、切るのも、お皿を洗うのも、部屋を掃除するのも、とにかく、ひたすらに集中して作業します。
準備にしろ、片付けにしろ、清掃にしろ、どこかで誰かの作業と結びつくので、自分の持ち分が遅れてしまうと、他の人の作業にも影響がでてしまうので、時間内に終わらせる必要がありました。
衛生管理が徹底している
例えば、野菜を洗う場合、虫やゴミが付いている可能性はゼロじゃないから、徹底して洗います。
一つの野菜を洗うのに、3人くらいでじっくりチェックしながら、でも時間制限あるから、手早くひたすら洗います。
朝一からめちゃめちゃ集中力を発揮する作業です。
他にも衛生面や食品管理に関して、たくさんのルールがあります。
働き始めた頃、あまりの衛生管理っぷりに、私ってなんてずぼらな人間だったんだろう・・・と落ち込んだ記憶がありますが笑
でも、小学生の子供をもつ母親としたら、安全に気を付けられた食べ物を子供達は食べているんだ、とい安心感にもつながりましたけどね。
ほんとにルールは細かくて、覚えるのに苦労したんですけれど、でも至極まっとうなことがほとんどだったと思います。
家でも気を付けているようなことを、念には念を入れて徹底的に管理しよう・・・みたいな感じかなと。
たまに職員全体の勉強会もあったのですが。
普段では知ることのできない食中毒や細菌、食材の管理法なども知ることができて、衛生管理については、家でも役に立つ知識が身に付いたのは、よかったかなと思っています。
重い什器を持ち運ぶ
重い什器や道具を持っての移動は、身体に負担がかかる可能性があります。
特に職場が女性だけの場合は大変かも。
みんな嫌でも、たくましくなります。
何が重いかというと、、例えばクラス毎に食器やスプーン・フォークが入ったセットは、食器1枚1枚は軽くても、人数分セットすると結構な重さになります。
カゴが鉄でできているのでなおさらです。
あとは、炊き立ての白米が入った容器とかですかね。
容器自体も保温効果のある重い大きな容器なので、そこにご飯が数キログラム入ると結構重いし、重い容器を遠くのワゴンまで、持ちながら何往復も移動するのは足腰にくることも。
私は足腰は結構丈夫で、とくにトラブルはなかったのですが、腰痛ベルトを装着して作業している人もいました。
午後の洗浄作業の際、洗い終えた重い容器を、つみ重ねて運んだりもするので、作業全体の中で、いくつか重いものを運ぶ作業はありました。
ただ、これは毎日やるわけではなくて、自分が当番のときだけやればよかったので、毎日が重労働ってわけではなかったです。
腰を折り曲げる作業が多い
私が勤務していた小学校の給食室では、上半身を折り曲げて作業することも結構あったんですね。
使用済みの調理器具をひたすら洗っている時、汚れがなかなか落ちない事もあって、無我夢中で上半身を折り曲げて、スポンジでこすっていたり。
700人分の茹で野菜を、ひたすら前かがみで水切りしたり・・・。
前屈みになる作業もあって、私は前屈みの作業の方が、腰が辛かったですね。
また、作業台の高さの問題なのでしょうかね。
家のシステムキッチンも、今は身長に合わせて高さを選べるじゃないですか。
給食室はそうはいかないので、長身の方は、もしかしたら腰を曲げる作業が増える可能性もあります。
夏は暑く、冬は寒い
給食の作業着は、1年中、長袖・長ズボン、目と手のひら以外は全て隠れている状態です。
夏は冷房が入っていますが、ずっと動き回っているし、厨房は大型の調理器具がいくつも稼働している状態なので、暑いです。
また、冬は食材の痛みを防ぐため、暖房は入っていないか、入っていても設定温度は低いので寒いです。
作業着の下にフリースなどの防寒着を着込んで作業していました。
そして、野菜を洗う作業は、手がかじかみます。
人間関係に気を使う
女性ばかりの職場なので、気をつかうことはやはりあります。
けんかやトラブルが原因で、辞める人もいました。
言動のきつい人もいる反面、優しい人、気の合う人もいたので、助け合える人が見つかると、仕事もやりやすくなると思います。
週5で毎日同じメンバーと働くため、女性だらけの集団の中に入れるかは重要なポイントだと思います。
学校給食パートのいい点
良くない点ばかりあげられてしまうと、給食パートに応募することに躊躇してしまうと思います。
ここからは、学校給食パートのメリットについてお話しますね。
子供と一緒に休める
これは子育てする主婦にとっては、とっても重要なポイントでしょう。
私も、子供が休みの時に一緒にいたくて、給食パートを選びました。
土日・祝日・夏休みや冬休みなどの長期休暇、全てお休みです。
残業がない!
2年近く勤務しましたが、残業は一度もありませんでした。
だから、子供が低学年の時でも、子供が帰ってくる時間に家に帰ることができました。
お昼は給食が食べられる
給食室の調味料は、全てきちんとしたものばかりで、『〇〇風』の調味料は一切なし。
しかも、味噌汁はうどんの出汁は、正規調理員さんが朝一で、鰹節を削って出汁を取る、という本格派でした。
そのうえ、家では作らないメニューもたくさんあったので、とにかく給食が楽しみでした。
栄養たっぷりの温かい昼食を毎日食べられるのは嬉しかったです。
メイクやおしゃれの必要なし
メイク好きの方にはデメリットかもしれません。
仕事中は、目以外は顔の全てが隠れるので、メイクしていなくても全く問題なし。
(そもそも、濃いメイクやマスカラなどは禁止です)
朝、忙しくて時間がなければ、すっぴんでも問題なしでした。
▼給食パートの勤務服やメイクについて詳しく分かります。
調理師免許が取得できる
条件(調理施設で2年以上の実務経験)を満たすと、調理師免許の受験資格が得られます。
働きながら、資格取得できるのはお得だし、学校給食のパートを辞めても、次の仕事へのステップアップにつなげることも可能です。
給食のレシピを知ることができる
食べてみて美味しかった給食のレシピは、正職員の調理員さんに聞けば教えてくれます。
夕飯に作って、家族に喜ばれたこともあります♪
衛生管理に詳しくなれる
定期的に勉強会があったので、黄色ブドウ球菌やノロ、ロタ、食中毒などの知識が身に付きます。
予防対策にも役立つので、家族の健康管理にも役立ちました!
気の合う仲間ができる
ほぼ女性だけの職場なので、気を使う部分やトラブルはあります。
それとは反対に、同じような子育て中の主婦が割と多いので、気の合う仲間が見つかることも。
私は2人のパートさんと仲良くなり、ペアで組んで作業をする時など、職場の嫌みな人の愚痴とか、子育ての悩み、テレビのネタや共通の話題など、おしゃべりすることもありました。
あと、給食がない日の平日など、ランチに行ったり、お互いの家を行き来してお茶&長話したり、とても楽しかったです♪
私が知っている限りでは、調理補助の現場は必ずしも、怖い人や悪い人ばかりの職場ではないです。
現場のリーダーが従業員想いだったり、みんなで和気あいあいだったり、お互い子供の都合による休みをフォローし合ったり、いい職場もいくつも知っています。
パート代をしっかり稼げる
調理補助パートは、平日週4~5日働くため、お給料ががっつり稼げます♪
だから、子供の習い事や家庭学習など好きなことをさせてあげられるし、自分の洋服を買ったり、豪華なランチに行けたりしました。
給食の調理補助パートとして働くには
新聞の求人広告や求人サイトに、給食のパートの募集はたくさん出ています。
また、市で給食センターや小学校内の給食室を運営している場合、市の公式ページで求人を出していることもあります。
大手の求人サイトなら求人数が多く、お祝い金が貰えるサイトもあるので、ぜひ活用してみてくださいね。
まとめ:給食の調理補助は慣れるまでは体力勝負
1、2ヵ月で全ての作業ができるわけではないけれど、数カ月経つうちに、いつの間にか、なんとか時間内に作業を終わらせられるようになっている自分がいました。
ノーミスではなかったですけれどね(^-^;。
勤務を始めた当初はヘトヘトなのに、いつのまにか体力がついていたのは驚きでした。
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コメント
1ヶ月前ほどから給食補助のパートを始めました。週3勤務なので実質2週間程度の勤務ですが、とにかく覚える事、一般と違う所作が多くてしんどいです。
どうしたら早く慣れるかと考え色々調べた結果、こちらの情報に当たりました。色々と詳しく書かれていてありがたいです。
給食のパートは、衛生管理など一般的な飲食業とは違うことが多いので、覚えることがどうしても多くなってしまいますよね。
よっちさんのお仕事向上のお役に立てたら幸いです。